自然に還る、よみがえる、自分を変える、未来を変える・・・
パルシステム静岡 機関紙
<No.15 2012年冬号>

十年後、二十年後、すべての生命が健やかに暮らせる社会を創るために 一人一人が変わってゆこう。
スペース プラムフィールド(静岡市)
生産者の顔が見える安心な食品やリサイクル衣料、自分達でメーカーと話し合って開発した化学物質を使わず雑古紙で作った「うれしいトレペ」など、物語一杯の商品が並んだ気持ちいい空間、「スペース プラムフィールド」。一角には、使い込まれた放射能測定器があります。チェルノブイリ原発事故後、食品の放射能汚染を自分達で測りたいと測定室を立ち上げ、十分役割を果たしてお休みしていたところに起こった福島第一原発事故。測定器の心臓部を交換して、「静岡放射能汚染測定室」として再開しました。代表の馬場利子さんに、お話を伺いました。



命は、水・空気・食べ物でできている。

子どもの頃から将来は人々を幸せにするために働きたいと強く思っていた馬場さんを、それまで全く関心のなかった食の安全や環境の分野に導いたのは、「僕は、あなたの吸う空気、飲む水、食べる食べ物、それがすべてで生まれてくる」という、お腹の中の赤ちゃんからの声でした。以来、食の安全を自分自身で調べる中で、食品添加物、農薬、ダイオキシン等の問題を知り、事態の深刻さに絶望しそうになる日もありました。しかし、決してあきらめることなく、納得できる安全な食品を自分の足で探し求め、それを自分の家庭にとどめるのではなく社会に広げるために、主婦の仲間と共同購入したり、食品や作る人の物語、食の問題を多くの人に伝えられるよう、通信を発行したりしてきました。活動時間は平日昼間の2、3時間。主婦として家族と子どものための時間は削りませんでした。授乳中、どうしても真実が知りたくて測定した自分の母乳に、ダイオキシンが検出されたときのショックは大きく、「将来のお母さん達には、こんな悲しい思いは絶対させたくない!」と思いました。



『まだ、まにあうのなら』の衝撃。市民放射能測定室設立。

チェルノブイリから1年経った頃、それまで原発について全く知らなかった馬場さんは、「まだ、まにあうのなら」という一人の母親が書いた小冊子に出会い、放射能という毒で食べものや母乳が汚されていることを知り、衝撃を受け、目の前が暗くなります。「神様、今度は放射能ですか・・・」命よりお金を優先する社会に呆れ果てながらも、この小冊子を広げる運動や講演会等、脱原発運動に積極的に取り組みました。輸入食品の放射能汚染の実態を知りたくても、行政も流通も数値を公表しない。お腹に二人目の命を宿しながら「いくら才能やお金があっても、安全な環境や健康な心身がなければ幸せになれない。絶望じゃなく、希望に変えていくために、この手で未来を開きたい」と立ち上げを決意したのが市民による放射能測定室。無謀と思われた呼びかけにもあっという間に3百万円のカンパが集まり、主婦が立ち上げた自主測定室は動き始め十年に渡り多数の情報を発信しました。また「闘わない裁判」で大きな反響を呼んだ浜岡原発裁判の原告代表も務めました。



「知ること」からしかはじまらない。伝え、広げ、未来につなぐ。

日本で原発事故が現実となってしまった時、憤りと共に原発を止められなかったことに対する後悔の念に押しつぶされそうになりながらも、いち早く浜岡原発運転停止を求める署名活動や放射能汚染測定室の再開など、人々を放射能の被害から少しでも守る活動を展開。測定した結果は依頼者だけでなく会員へ公開しています。「放射能汚染の現状について、関心を持つ多くの方々と共有し、健やかな命を未来につなぐ暮らし方、食べ方の智恵を見出していくことを目的としているので、データの共有は最も大切な活動目的なのです」自分だけの安全には限界があり、自分が安全であるためには、社会全体が健康で安全でなくてはならないと、思いや真実を伝え、広げ、社会を動かしてきた馬場さんの姿に、主婦の立場でここまで出来るのかと多くの人が共鳴し、希望の種となって各地に飛んでいます。「未来をつくるのは私たち。夢はかなう。」を合言葉に・・・。

※パルシステム静岡は、静岡放射能汚染測定室の会員となりました。今後、組合員のみなさんに測定データをお知らせします。



スペース プラムフィールド  代表 馬場 利子
静岡市葵区安東1-2-3 マロンコート1F
TEL:054-209-2021
HP:http://plumfield9905.jp/

プラムフィールド代表馬場利子さん

ダイオキシン問題から発展した化学物質を使わない「うれしいトレペ」

京大准教授と連携して毎日1検体を測定する



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パルシステム静岡 活動日記

「産直連続講座」を開催しました!

<静岡会場・伊豆鶏業編>

9月20日、静岡アイセル21にて伊豆市冷川にある伊豆鶏業の佐藤さんをお招きして、産直講座を開催しました。伊豆鶏業さんは、パルシステムの「産直たまご」や「ふーどのたまご」でおなじみの生産者です。

パルシステムとは、昭和50年頃からのお付き合いのある馴染みのふかい産地です。当日は、佐藤さんのユーモアあふれる卵のお話をうかがいながら、パルシステムで供給している産直たまごと市販されているたまごの味やにおい、かたちを比べてみました。普段は気がつかないことも、比べてみると、産直たまごは生臭みがなく味はさらっとしていました。また、白身と黄身の境目がはっきりしていて、黄身の張りがあり盛り上がっていました。

講座の最後には、産直たまごをつかって組合員さんと一緒に「親子丼」をつくり、美味しく頂きました。お話をうかがった後の親子丼の味は、格別なものでした。(望月)





<富士会場・ポークランド編>

10月25日(火)富士センターにてパルシステムのお肉産地(豚)【ポークランド】豊下勝彦さんをお招きし、産直連続講座【お肉の学校】を開催いたしました。

「普段購入しているお肉がどのようにできているのだろう?」「パルシステムのお肉の美味しさの秘密を知りたい!」という組合員さん達が集まり、生産過程や飼料また衛生面について説明していただきました。人が農場に入る時は必ずシャワー入浴して着替えるなど細心の注意を払っているのにはびっくりしました!

徹底した管理が行われていましたね〜。お肉の学習の後は、ポークランドの豚肉と富士宮の有・機・食・人グループのお野菜で バーベキュー!!お腹いっぱい美味しくいただきました。「普段豚肉を食べない子供が初めて口にしました」 というお母さんからの声もありました。TV撮影もあり盛りだくさんの学習会となりました。(遠藤)





<清水町会場・オルタートレード・ジャパン編>

12月6日に清水町地域交流センタ−にて、産直連続講座「オルタ−トレ−ドジャパン」が開催され、15名が参加しました。ちなみにオルタ−トレ−ドジャパンとは「民衆貿易」です。商社を通さずに、市民の手だけで輸入できるように設立された会社です。

講師としてオルタ−トレ−ドジャパンの幕田様に来ていただき、バナナ・エコシュリンプ・オリ−ブオイル等のお話をして頂きました。参加者の自己紹介でリラックスして頂き、受講開始。皆さんとてもお話が上手でした。パルの営業やってみませんか?(笑)

バナナ・エコシュリンプ・オリ−ブオイルのお届けされるまでの「物語」を学びました。また市販の商品との食べ比も行いました。パル商品との違いがわかり、改めてパルの商品は安心・安全でおいしいことを実感しました。バランゴンバナナは、とにかくあまみがありおいしい!今まで「エビ」のにおいと思っていたのが、実は「薬品」のにおいと聞きびっくり!組合員の皆さんも、是非バランゴンバナナ・エコシュリンプ食べてみてください!(長谷川)





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「第3回商品展示会」を開催しました!
10月16日(日)第3回パルシステム静岡商品展示会を、富士市・富士山メッセで開催いたしました。当日はお天気に恵まれ、1400名もの来場者でにぎわいました。カタログでお馴染の24の企業が一堂に出揃い、たくさんの試食とともに商品開発の思いを聞くことができました。また、組合員の方からも日頃の疑問・質問等なんでも聞くことができ、とても有意義な時間となりました。当日はこんせんくんも登場し、じゃんけん大会・パル箱早積み大会・配送トラックの試乗など子供たちが楽しめるイベントもあり、子供たちの笑顔でいっぱいでした。また、紹介特典盛りだくさんで多くのお友達がパルシステムの組合員に仲間入りしました。(細谷)





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組合員さんの声 〈独自商品編〉
静岡の独自商品である『有・機・食・人』がチラシに登場してから、約5ヶ月。みなさん、チラシをチェックしてますか〜?
今回は静岡にお住まいの折山さんに、『有・機・食・人』の野菜についてお話をうかがいました。

9月に開催された「産直連続講座」の時に使用された野菜についての感想です。

赤玉ねぎ … 普段はあまり利用しないが、辛味がなくて食べやすかった。
おくら … いつもは食べないヘタの部分も柔らかく食べられた。他の人にもすすめたい!
ピ−マン … 大きいので大味と思ったら、苦味がなくてとても美味しかった。

以前から「富士宮の野菜はおいしい!」との思いがあったという折山さん、チラシはいつもチェックしてくれるそうです。

みなさんも富士山麓で育った野菜をぜひ、食べてみてください!(山本)

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新しい年を迎えて

あらためて東日本大震災と東京電力福島原発事故による多くの犠牲者への追悼のお祈りをささげたいと思います。そして今後とも、被災地復興へできるだけの支援、連帯の活動に取り組んでまいります。物資の提供、義援金、そして被災地応援商品の取組み。継続的な炊き出しなどのボランティアの派遣、仮設住宅への支援など。これらは大手マスコミに忘れられても長く持続的に取り組んでいきます。大勢の生協組合員の皆様の暖かな支援と絆で地域の再生に貢献してまいります。

特に原発事故につきましては、深刻な放射能汚染という未曾有の危害に直面することとなりました。パルシステムは、当初から農地と農産物の放射能測定に取組み、10月には国の暫定準の5分の1による自主基準の厳密な運用を開始し政府の基準見直しへリードしてきました。11月にはゲルマニュウム半導体検査器運用による自前検査体制を整備し高水準の検査体制を確立しています。

しかし、あまりに進んだ大量生産、大量消費、エネルギー浪費の消費社会は見直さなければなりません。もうすでに限界に来ています。自然を守り共生して無理の無い安全な社会を築くこと、この社会的なニーズがこれほど高まっている時はないでしょう。パルシステム静岡は、一層安全で安心して暮らせる社会を目指して皆様と共に活動してまいります。

パルシステム静岡 理事長 山本伸司

新しい年、次の世代に希望を手渡すための大切な年が始まりました。昨年の震災及び原発事故のことを決して忘れず、被災地に寄り添い、復興への道を共に歩みながら、いつも自分に出来ることを探し、行動していく。そんな一年でありたいと思います。

同時に私たちは、東海地震震源域及び浜岡原発を抱える静岡の生活者として、「その時」に備えることも忘れてはなりません。昨年の震災から、災害時、地域や人々の絆がいかに大きな力を発揮するかを学びました。また、原発は空気と土と水を汚し、人や生き物の命を脅かす大きな負の遺産を、何代にもわたって子孫に残すものであることも学びました。

静岡は資源の宝庫です。自然の恵み、人の恵みがつながることで、食や水はもちろん、自然エネルギーも地産地消できる豊かな地域社会になれると思います。一人で出来る事は小さいけれど、たくさんの人々が力をあわせることで、大きな事を成し遂げることができます。パルシステム静岡の活動を通して、生産者、消費者、子育て層、高齢者、学生、企業、行政等、様々な立場の人たちが「顔の見える信頼関係」を築けるよう、絆で結ばれた地域づくりに貢献していきたいと思います。

本年も、どうぞよろしくお願いいたします。

パルシステム静岡 副理事長 上田由紀

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◆◇◆編集後記◆◇◆

2011年は、三陸沖を震源に国内観測史上最大のM9.0の地震が発生し、津波や火災また、原発事故により多くの被害を出しました。当パルシステムグループが提携している、生産者・メーカーにも甚大な被害が発生し、復興支援と題して「食べて支え合う」さまざまな商品を通して、組合員のみなさまには多大なご支援と組合員活動を通して、たくさんの笑顔をいただき役職員一同パワーに変えさせていただきました。
2012年は、もっともっとたくさんの活動を通して組合員のみなさまと交流して行きたいと思っておりますので、たくさんの方のご参加をよろしくお願い致します。最後にいつもパルシステムをご利用いただき誠にありがとうございます。次号もお楽しみに!(橋本)


*ご意見ご感想は、お手紙やメッセージを配送スタッフにお預けいただくか、こちらまでお願いします。
パルシステム静岡  富士センター
TEL : 0120-581-227/メールアドレス : pal-shizuoka@pal.or.jp